鍉鍼とヤンヤン新メニュー

積聚会国際部のS先生が土曜基礎Ⅰの報告に書いてましたが、大阪基礎Ⅰも同様の内容が終了しましたので、改めて文字にしてみたいと思います。

積聚治療で用いる鍼は大きく3種類になります。豪鍼と三稜鍼と鍉鍼です。

三稜鍼は刺す鍼。豪鍼は刺すことができる鍼。鍉鍼は刺さない鍼。

はりきゅう理論(東洋療法学校協会編 医道の日本)では、古代九鍼を似たように分類しています(破る鍼、刺入する鍼、刺入しない鍼)。

刺さない鍼(鍉鍼)と刺すことができる鍼(豪鍼)の境目を考えると、刺さるという現象は鍼の接触では起こりえず、皮膚面の圧迫という過程を経て、皮膚が圧迫に耐えられなくなったときに皮膚に穴が開き、刺入の状態になります。つまり鍉鍼の刺さないという状態から、三稜鍼の刺すという状態まで幅広く対応できるのが豪鍼となり、結果、現代おいて古代九鍼を原型とする鍼の型の分類上、最も使用頻度が高いのも納得できる(一般的に)。

幅広い状態に対応できる豪鍼だから、積聚治療において鍼をするという行為は、患者の状態にゆだね、術者が刺入するか否かの判断をしません。刺さる時には刺し、刺さらないときには刺さない。刺入の有無はではなく、指標の変化で治療効果を判断するのです。ただし、釘を刺しておきますが、それは鍼を十分に刺す技量があることが前提であり、刺入力の不十分な学生はひたすら刺すことを目的に練習しなさいよ。

では、ここで改めて鍉鍼の意味を考える。先の境目の説明を前提とすると、鍼による圧迫という行為は、すでに刺入という道筋を前提した行為となり、圧迫行為があるなら、それは鍉鍼という道具の意味を十分に生かしていないことになる。

つまり、鍉鍼による治療効果とは、接触のみの効果であり、皮膚面に加わる圧は積聚会特製鍉鍼の重さ5グラムということになる。この5グラムを両手で保持すると、もう少しだけ手の重さで圧が加わわる。このほぼ5グラムの状態を構えの基本とし、鍼が倒れないように刺し手の母指示指を離すと、手の重さが無くなる為、皮膚は自らの弾力性で鍼を持ち上げる。このわずか1㎜程度の圧の加減を繰り返す程度で十分と会長は言っておられます。

もちろん、鍉鍼で少し強めに圧迫するのも、三稜鍼で接触をおこなうのも、鍼の効果は得られる。でも、3種類の鍼を、先の説明のように使用目的を明確分けると、積聚治療的には患者の状態が把握しやすくなるのは必然である。

圧迫という刺激が加わらない鍉鍼の使用は、意識を使うことで、さらにその効果のすごさを実感できるだろう。マジすげーよ。

 さて、話は変わるが、タイトルどおりヤンヤンに新メニューが登場した。新しく作ったので食べてくださいとサービスされました!『辡子鶏丁(ラーズチィティ)』つまり、鶏肉の辛し炒めです。中国にいくとよく出会う味だが、日本人の口に合うようにアレンジされてる気がします。ウマっ、です。土曜基礎Ⅰは私と助手の国際部担当S先生とで、講習会後に必ずヤンヤンに立ち寄るのですが、毎回数人の受講生も参加(道連れ)してくれます(笑)

積聚会基礎Ⅰ土曜はヤンヤンを応援します!もちろん勝手に(笑)

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