基礎2土曜クラス 第6回報告 その2

こんにちは。基礎2土曜クラス聴講助手の片山です。

9月19日(土)基礎2土曜クラス 第6回講習がおこなわれました。

講習も半分が過ぎ、いよいよ後半戦です。

前回まで下半身の病症について学んできましたが、今回から上半身の病症に入りました。

まず上半身の病症の原因として

①打撲、骨折、脱臼、突き指、過度の伸展・屈曲

②骨粗鬆症・脊椎障害

③頚椎の鬱血

④内臓障害

⑤火傷

といったものがあるようです。

基本的には下半身の場合と変わりありませんが、大きな違いは下半身の場合は全体重を受けて膝や腰に負担がかかるのに対し、上半身は高いところから腕が吊られた形になっているということです。

身体に精気の虚が起き、生命力が落ちてくると腕を落ちないように支えている部位に負担がかかってくるようです。その負担がひどくなると四十肩や五十肩といった症状となります。

これら上半身の病症を診ていく際に重要となるのが胸椎や胸骨になります。

精気の虚の背景には外傷の影響が大きくあり、上肢の外傷を体幹で受けるのが胸骨や胸椎に当たります。

基本治療を始める前に胸骨や胸椎の反応を確認し、基本治療を行なって変化するか診ていきます。変化が弱いようであれば、その部位にも外傷の影響が及んでいると考え、補助治療で刺絡、透熱灸、知熱灸、てい鍼など選択し施術していくようです。

また下半身を陰位と捉えると上半身は相対的に陽位となります。熱は上に上りやすいので上半身には上実の症状が出やすくなります。

上実とは頭痛、肩こりなど上半身の症状だけでなくアトピーなどの皮膚疾患も含まれるとお話がありました。

人体を輪切りにした場合、内側は陰位、表面は陽位になります。精気の虚が生じると、まず陰位が虚(冷え)という状態になります。さらに精気の虚が強くなると身体の熱をコントロール出来なくなります。その結果、陽位に実症状(熱)が出てしまい、皮膚の痒みとなって現れるとのことでした。

陽実病症のときによく使われるのが後下関です。

後下関は頬骨弓と下顎骨がつくる関節部分にあります。口は任脈と督脈の合わさって切れたところであり、後下関はその境界をつくっている下顎の延長上にあるので任脈と督脈の境界というニュアンスが強い部位でもあるようです。よってこの穴も全身に与える影響力の大きな穴になります。

今回実技の補助治療では後下関の反応を診て健側に鍼、もしくは患側に透熱灸をやっていきました。

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後下関は人によってかなり場所のずれがあり、探すのが難しそうでした。健側にはSJ鍼を刺入していくのですが、みなさん切皮までに時間がかかっているようでした。普段の刺入練習が大事になってきますね。

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基礎Ⅱコースでは補助治療を中心に学んでいくのですが、補助治療だからといって局所に施術するのではなく、なぜそこの場所に施術するのかが重要になりますね。

みなさんも大分病症の捉え方が理解できてきたのではないでしょうか。

日頃から全ての物事を陰陽で考えていく習慣が大事になるなと改めて実感しました。

次回の講習は10/3(土)です。

基礎2土曜クラス 聴講助手 片山