自己満足の治療

今日の基礎集中講座

例えば、治療手順の最後まで辿り着けたとしても、

指標が、ほとんど変化していなければ、

何もしていないのと、同じことです。

かえって、体に傷を付けただけ、マイナスな行為だと言えるでしょう。

これは、どんなに偉い先生でも、どんなに素晴らしい理論であっても、また、どんなにすごい実技でも、同じことなのです。

すなわち、指標が、反応していなければ、

治療をしたことには、ならないのです。

私達は、これまでの臨床経験から、

指標が変化するような、治療ができた時、身体は、その治癒力を最大限に発揮して、

主訴等、病気の回復へと向かっていくことがわかっています。

面白いことに、このことは、治癒の種類、手技を問いません。

極論を言えば、どんなに胡散臭い治療?呪い?に見えたとしても、

指標を確実に捕らえ、自らの意志で、変化させることができるのなら、

その癒し手は、相当な力量がある、と言うことができるのです。

そして、たくさんの名人と言われる先生方は、やり方の違いこそあれ、どなたも、確実に指標を変えていかれます。

学会等で、触れる機会があったら確かめてみてください。

結局のところ、鍼灸の治療は、 この指標を見る力、に左右されるのです。

ぱっと見の派手さで、判断しては、いけません。

例え地味であっても、コツコツと指標をかえられる。

私達は、常に、指標でものを計るのです。