2025年度 基礎1コース静岡クラス 第9回

2025年10月5日(日)
9回目:テーマ「基本的な補助治療(四肢のツボを使った補助治療)」

 積聚治療は腹部接触鍼、脈調整、背部接触鍼、背部の治療(膀胱経2行線)、肩部治療を「基本治療」とし、基本治療後の主訴を含めた指標の変化が不十分な場合には「補助治療」を加えて、生命力の回復を目的に治療を行います。
 補助治療には、「外傷治療」「基本的な補助治療」「一般的な補助治療」があり、患者の生命力の回復に必要な方法を選択します。

 今回のテーマである四肢のツボを使った補助治療は、背部の治療後に積の変化が不十分な場合に行います。まず積を再確認して、変化が不十分な積の中から最も顕著な積を選定します。次いで、選定した積と同名の陰経を、原穴から合穴に向かって両側を切経し、圧痛や反応のあるツボを選びます。その後、選穴したツボを術者の手指で左右差を比較して、圧痛や反応の弱い健側のツボに刺鍼しながら、積の変化を確認していきます。また、積の変化が弱い場合には、陽経を用いる場合もあると説明がありました。

 実習では、はじめにテキストに記載されている四肢のツボの取穴を見学して、先生が取穴した部位を受講生が確認していきました。お互いの治療では、基本治療と四肢のツボを使った補助治療までを行い、前回の症状の経過と治療結果を再診カルテに記入していきました。今回は、受講生一人ひとりが、前回の実習で明らかになった課題を意識して取り組む姿が見られ、これまで以上に治療手順が円滑に進んでいたように思います。また、先生から、以前と比べて刺鍼の際に鍼がたわまなくなり、刺激がしっかり伝わるようになっていたこと、そして受講生の刺手と押手に安定感が出てきたことを受講生に伝えていました。

 次回の10月19日(日)は、講習会の最終日になります。開講当初は銀鍼の持ち方や刺入に戸惑いながら、積聚治療の基本理論や基本治療を学び続けてきました。今では、基本治療を行うことのできる知識と技術を身に付けることができたのではないかと思います。次回は補助治療(季肋部下縁のツボを使った補助治療)を学びます。この半年間で培ってきた知識や技術を今後の臨床に繋げることができるように、最後の講習会に臨んでください。

基礎1コース静岡クラス 助手 白井 雅人

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