2025年度 基礎1コース 東京日曜クラス 第9回

11月2日に基礎2コースの第9回が行われました。
今回のテーマは 「初診カルテ 主訴」 です。

患者さまの「主訴」を聞くということは、単に痛みの場所や症状を把握するためだけではありません。
それは、その方の生命力の低下の原因を見つけ出すための大切な時間 です。
そして、主訴の情報そのものを治療の指標として活かせるように聞き取ることも重要です。

たとえば「腰が痛い」という一言の中にも、
「いつ(When)」「どこで(Where)」「どんな動作で(What)」「どのように(How)」「どのくらい(How much)」という
具体的な情報を丁寧に聞き取ることで、生活の中に隠れた原因が見えてきます。

講義では、腰痛や膝痛を例に取り上げ、
発症の日時・状況・痛みの範囲・性状・経過・生活への影響 をどのように整理するかを学びました。
たとえば「家で布団を持ち上げた時に腰が痛くなった」というケースでは、
単なる腰の痛みではなく、日常生活における生命力の低下が背景にあることを読み取ります。

また、主訴が複数ある場合の優先順位のつけ方や、一見何気ない会話の中からも体のサインを拾い上げるための質問の工夫についても紹介されました。

さらに今回は、患者さまの言葉の変化にも注目することの大切さが強調されました。
初診時と再診時、あるいは問診の途中で使われる言葉が少しずつ変化していくことがあります。
その微妙な変化の中に、主訴の改善が表れている場合もあり、施術者としてその変化を感じ取ることが大切だというお話でした。

今回の学びを通して、改めて聞く力の大切さ、そして主訴の奥にある原因を見極める力を実感する回となりました。

ぜひ今回の復習を通して、問診の一言一言に込められた意味を感じ取り、主訴を治療の指標として活かせる問診力とともに、患者さまの言葉の変化に気づける力を磨いていきましょう。

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