東京基礎Ⅰ土曜(二回目)

28日(土)に二回目の土曜基礎Ⅰの講習会が行われました。

講義は前回に引き続き、積聚治療の基礎理論についてでした。積聚治療は、目に見えない根源的な問題、根源的な冷えをいつもターゲットにしています。熱が出たり、腫れたりという狭義の意味での「実」症状、足が冷えたり、筋が衰えたりという狭義の意味での「虚」症状など様々な症状がありますが、これら目に見える「虚」や「実」の症状が現れるもとには目に見えない生命力の低下、根源的な冷えがあります。目に見えるところの「虚」や「実」ではなく、目に見えない「虚」にいつも焦点を置いているので、積聚治療はいつも「補」の治療となります。

目に見えない部分の状態がどうであるかを判断するのは目に見える「指標」です。もちろん、主訴や症状、脈やお腹の状態、そして手足や体の色んなところに現れるコリや痛みなど、ありとあらゆるものを指標といいます。治療の効果がどうかを判断するのも、この指標の変化を追っていくことになります。

今回の実習では特に膝周りの指標、陰陵泉、曲泉、膝間、EM付近に出る圧痛を確認し、接触鍼を行ったあとに、その指標の変化を確認しました。指標を押す力はその人の筋肉の弾力性と均等になるように、中心(骨)に向かって押すことがコツです。指標の変化を確認する時も、同じポジションで、同じ手、同じ指で、同じ強さ、同じ方向、同じ角度で押すようにして下さい。同じように押すことで、同じように評価ができるようになります。といっても最初はなかなか難しいので、患者さんに「痛い」かどうかを聞いて、その感覚を指に覚えさせながら、同じように押していく練習をしていきましょう。

接触鍼は、上から下へ、向こうから手前に向かって、鍼をしてふたをして、次に移動するという動作を基本にしています。押手の人差し指と親指と鍼の三点が同時に皮膚に触れるように(その時、人差し指と親指で皮膚を張って鍼を痛く感じさせない様に)しましょう。自分の指にも鍼が当たらないように注意してくださいね。ゆっくり丁寧に練習していって下さい。

次回は6月11日です。

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