関東鍼灸実技室より
接触鍼を終えて、脈調整をしている時のこと、
先生、○○さん、脈調整していたら、のぼせてしまって、吐き気がするそうなんですけど、返し鍼で足三里に鍼してもいいですか?
という、訴えがありました。
そこで、腕の指標を取り直し、太淵も正確に取穴して、
もう一度、脈調整をしてもらいました。
不安そうでしたが、数分後、
どうですか?
はい、のぼせも吐き気も無くなりました。何で、ですか?
鍼をする力、ばかりに目が行きますが、
体の訴えに対して、正確な指標、正確な取穴、ができれば、
学生さんの打つ鍼でも、目を見張るような変化が現れます。
また、別の学生は、鍼灸治療でこんなに体が弛んだのはじめてみた。
そう感想をもらします。
道具の違いでは、ないのです。
触診を丁寧にするだけで、誰でもできる、基本の技術なのです。
それに、考えても見てください。
そもそも、積聚治療のすべての行程が、太極に治療をしているというのに、
特効穴、などという発想が、あろうはずがないではないですか。
返し鍼、必要ありません。の巻。