月刊Hanada 2019年10月号発売

小林名誉会長連載の100歳まで元気にコバヤシ鍼灸院、今号は第93回「異状のもとは『ネック』にあり」

外傷というとなにやら結構血が出たりしてさらには骨にヒビが入るくらいの響きを持ちがちですが、怪我というとそれこそ数えきれないほど日常的に起こることのような……。

実は全部外傷と言えるのですが、注意が必要なのは、骨が衝撃を受けた場合が多いようです。

打った部位が骨折なんていうのはわかりやすいけど、転倒などで受けた振動が脊柱なんかに届いてることが結構あるのですよ。

その中でも首(ネック)はかなり特殊な部位と考えられます。

首を打つ、ということはあまり無いけど、むち打ちという言葉があるように首が急激に必要以上にしなる場合が結構あったりします。

考えてみると首ってものすごく無防備な状態。体のすべての指令を出す脳と体の動きをまかなう胴体が7個の骨を筋肉で包んでいるだけで繋がっているとは……。かと言ってあんまり固定されてても不自由極まりない訳ですが。

なので、思いもよらないことでも首には衝撃が加わっているのです。

わたしは小学校の頃、鉄棒から落ちたということを問診で思い出しました。どこか怪我をした感覚は無く、親にも先生にも言うほどのことではない、と思っていました。ところが、これは立派に外傷です。

太子堂鍼灸院ブログより転載