臨床研修所便り

自分なりの効かせ方を確立する必要があります。

なんにでも基本形というのはあるもので、とりあえず、そこからというのも間違いのないことなのですが、

いつまでも、それだけということでは、プロとしては、通用しないかも知れません。

ピッチングにしろバッティングにしろ、一人として同じフォームで投げたり、打ったりしていないように、

試合で全力を出す為の形が皆違うのは、当たり前のことなのです。

ただし、その力の出せる形の最大公約数が、基本形なので、基本形をまず身につけることが、自分の理想のフォームに近づく最短距離であることなのは間違いありません。

基本のないところから応用へと発展していくことは、ほぼ不可能なので、つまり投げ方を知らない人が、プロのマウンドに立てるのかという話で、どうしてもやらないといけないことなのです。

有り体に言ってしまえば、お金をかけずに時間をかけるか、時間をかけずに、お金をかけるか、になるのです。学びに行く、ということは、それまでの知の蓄積を買うこと。独学とは、知を蓄積すること。いずれにせよ、当人の人生における時間配分によるのです。

さて、基本形が身についた後、次第に力の出せる自分の形というものが、現れてきます。

よく先生方の形を見て、やり方の違いから、正しいの正しくないののたまう、おっちょこちょいがいますが、勝ち星をあげている150キロで投げるピッチャーにケチをつけるようなもので、全く意味がありません。

教えられるのは、基本形までです。後は自分で身につけるものです。いい球きてるとか、アドバイスはできますが。とにかく、いつまでもかえったばかりの雛のように口を開けて待っているだけでは、仕方ありません。

毎年、この時期プロ野球選手はキャンプに入ります。あれだけの人達でも基本からやり直します。

資格を得た以上、私達一人一人もプロなのです。