いよいよ今回から、問診の内容に入りました!
前回の講義の中でもありましたが、積聚治療の目的は(病的な)精気の虚を補う
ことです。
この(病的な)精気の虚を補う方法には、
①積聚治療=基本治療+補助治療を行う。
②病的な精気の虚の原因を突き止めて、そこを解決する。
の2つの方法があります。どんなに治療で精気の虚を補っても、その原因が分か
らず、解決しなければ、治療だけでは補いきれない=治らないということです。
その原因を突き止めるには、もちろん問診が重要になります。
積聚治療では、問診・カルテから精気の虚の原因・程度を探ります。その時に注
目すべきポイントが・・
習慣と新規です!
この2つを頭に入れて問診をすると、患者さんは、毎日これを飲んでいます、食
べています、とか最近これを始めました!なんて話が出てきます。
その後から症状が出始めたなんて時には、それが精気の虚の原因と考え、治療だ
けでなく生活指導も必要になってきます。(患者さんが体に良いと思ってやって
いることが、精気の虚を引き起こす原因になっていることは意外と多いです!)
今まで、何となく食事や睡眠、便の状態などを聞いていた人は、習慣と新規をポ
イントに問診をしてみてください。
ただ一つ注意点もありました。
例えば、尿の回数が1日10回の人がいたとします。この人の回数は多いのか少な
いのか?10回かぁ・・ちょっと多いかなぁ。ではなく、必ずその人が、今まで1
日に何回行っていたか確認しなくてはなりません。いつも10回であれば、あま
り問題ではないですが、毎日3回しか行かない人が、10回行くようになったの
であれば、これはかなり精気が虚しているんだなと考えることが出来ます。必ず
そこには比較するものが必要で、単に数だけを見て判断するのではなく、その人
の今までの状態を必ず確認することが重要です。
なぜ、易を勉強するのか?は、こんなところにも関わってくるからなのですね。
今回は、全部は書ききれないほどの講義内容でしたが、精気の虚の原因と程度の
探り方が少しでも分ったと思います。
また、精気の虚の程度は指標の変化でも読み取っていきます。
必ず現れる訳ではないが、確認した方がよい指標(参考とする指標)が陰虚・陰
実・陰実陽実・陽実・陽虚の各病証ごとに紹介されました。次回以降は、実際に
触って確認していきます!
そして次回は、いよいよ道具の選択についてです。毫鍼・てい鍼・透熱灸・知熱
灸を刺激量を考えて、どのように選択して使っていくのか・・・
みんな気になっている内容だと思います。お楽しみに!