こんにちは。応用1コース事務局日曜クラス助手の片山です。
6月30日に第3回講習会が積聚会事務局で行われました。
まずは講義です。
問診で精気の虚の原因を突き止めるというところを掘り下げていきました。
精気の虚を発生させる要因(病因)には先天的病因と後天的病因があります。
先天的病因は奇形などで鍼灸治療では改善がみられないものもあります。
よって鍼灸治療では特に後天的病因に着目していきます。
今回は初診時の問診の際に聞く内容として、月経・飲食・睡眠などを見ていきました。
これらの異常も精気の虚によって生じています。精気の虚が生じた結果それが熱として出たり、冷えとして出たりでみられる現象は変わってきます。
また、患者にとっては問題がないと思っていた日常のことでも、精気の虚が生じたことによりみられる所見はよくあります。
例えば生理痛です。月経は生理現象なので一般的には生理と呼ばれることが多いです。生理現象(正常に起きるもの)には本来“痛み”があってはおかしいのです。痛みがあるとそれは生理現象ではなく、病理現象になってしまいます。なので、生理痛は重くなければ異常ではないと思っている方多いのではないかと思いますが、生理痛があるということはそれだけで精気の虚が生じているということなのです。
初診の問診をする際には、「何か問題はありますか?」だけで終わらせてしまわずに、一つ一つ丁寧に確認していく必要があります。
飲食・睡眠なども精気の虚を引き起こす原因になることがあります。
特に飲食の中で好きな食べ物、習慣的に食べるもの、サプリメント、中毒性のもの(甘いもの・デザート・アルコールなど)には注意が必要です。
太子堂鍼灸院では積聚治療を理解してもらい、治療効果を有効なものにするために『治療を受けるにあたって』文書として患者に渡して初回時にしっかりと説明しているそうです。
これには初診時の注意事項・生活の中で注意すべきことが書かれています。
患者の日常生活の中からみると治療を受けている時間はほんのわずかにすぎません。治療をより有効なものにするには、治療以外の時間(日常生活)で精気の虚をいかに少なくするかの生活指導も大事になるとのことでした。
実技ではこの講習初めて森先生のデモンストレーションを行いました。
基本治療(第4方式)と督脈への知熱灸2クールを見せてもらいました。
指標のところ診方や診るタイミング、次の穴に移るタイミングなど確認できたのではないでしょうか。
受講生同士の実技では大分時間を気にしながら施術できるようになってきたようです。
最後に森先生から知熱灸が安定した硬さで、硬く作れるようにとアドバイスがありました。頑張って練習していきましょう。
次回の講習会は7/7(日)です。
一週間後なのであっという間ですが、講習内容を復習し講習に挑めるといいかと思います。
応用1コース事務局日曜クラス助手 片山