東京基礎Ⅰ土曜(三回目)

基礎Ⅰ北海道、基礎Ⅱ月曜と次々と新たに講習会が始まっていますね。大阪、北海道といろんなところで積聚の輪が広がっているのはとてもうれしいですね。ブログアップ遅れましたが東京基礎Ⅰ土曜の三回目の講習会が行われました。

今回の講習は「脈調整」についてでした。前回やった接触鍼の次に行うのが脈調整、接触鍼より深い気を動かしていきます。基礎Ⅰで見てほしいのが、陽実脈と陰虚脈。陽実脈は指を皮膚に軽くのせた状態で見る脈です。陰虚脈は指を一度脈が全部消えるまで押し込んで、「力をぬいた」状態で(押している深さは変えずに)一番戻りの遅い部位を見ていきます。

大切なことは、積聚治療では部位を示す記号として五蔵六府の名前を借りているということ。右の寸口の陰の部位が「肺」と名付けられているから、肺の脈が虚しているとはいいますが、これはあくまでその部位が虚しているだけであって、イコール肺の経絡や蔵に問題があるとはみません。もちろんそうであることもありえますが、一対一対応として見るのではなく、あくまで「精気の虚」の程度を示す指標の一つとして脈も位置づけているのです。

また、積聚治療では指腹で脈をみていきます。指尖より指腹のほうが敏感だからです。今回のクラスでは、脈調整の前にティッシュでお互いに指尖と指腹のどちらが感じやすいか体験してもらいました。

指尖と指腹の感覚を比べています

指尖と指腹の感覚を比べています

指腹でみること、指をのばして三本同時に伸展位でみること、それを支えるところとして陽池付近に親指のちょうどいいところを探すこと、いっぱい練習して感覚をつかんでくださいね。脈調整をしているときは、脈の変化を追うというより、指標である腕橈骨筋(孔最付近)の圧痛や硬さの指標の変化をチェックしてください。指標が変化していれば脈も変わってきているはずです。

次回はいよいよ腹診です。楽しみですね。委中刺入、接触鍼、脈調整といっぱい練習してきてくださいね。

 

先生の脈調整の様子をみなさん真剣に見ています。

先生の脈調整の様子をみなさん真剣に見ています。

脈調整!
脈調整!