基礎集中・臨床研修講座

鍼灸の刺激に対して、非常に敏感な患者さんと、非常に鈍感な患者さんは、共にテイ鍼で治療をすることがあります。
それは、いずれも正常な神経伝達の働きが、損なわれているという点において、精気の虚、すなわち冷えがあることに変わりがないからです。
私達の考え方の根底には、易、の思考があるので、陰陽、調和の取れた、中庸ということが、大切になってきます。
いずれか一方に偏ることは、あまり良いこととは言えません。このように、テイ鍼の使い方には幅があるのです。

基礎集中の講座から

指標を見るタイミングが重要です。
鍼の技術が安定してきたら、より小まめに丁寧な触診が要求されます。それは、自分で考えている以上に、早く体が反応しているからです。そのスピードに対応する必要があるのです。ほんの少しタイミングを逃した為に、すでに指標が変化をした後を触診しているのかも知れません。いつまで経っても指標が変化をしない原因である可能性があります。
体は非常に早いスピードで動いているものなのです。それは、瞬時、と言い換えることができるでしょう。例えば、気が充実している乳幼児など、最も解りやすい例です。まさに瞬時に指標が変化します。その後にいくら触ろうが、変化した感がありません。小児の治療の大半が刺激過多になっているといっても過言ではありません。
大切なのは、タイミングです。

臨床研修講座から