カメラ目線。動物の百会は背中にあります。でも三陰交とかは同じ位置。
よくラットの三陰交に鍼をしてなんちゃらかんちゃらの実験がある。最近だと印堂、内関、三陰交に鍼をして脳細胞再生への影響（新生細胞の数の増加）を調べたものなどがある。しかし、そのときに用いる鍼はラットサイズではなく人間に使用するもの。
師匠が最近うちの授業でも言っていたのだが、鍼の太さと人間の身体を比較したときの比率と、ラットの大きさと鍼の太さの比較をすると、実はとんでもない太さの鍼を刺して実験していることになる。人間に同じように再現できるのだろうか。ちなみに上記の実験結果、新生細胞の数の増加はするようだ。細胞の数が増えるなんて夢のようなことだ。
でも、人が持って生まれた精気は増えることはない。細胞を増やす為の力は精気の虚を著しく大きくするだろう。
ブラックジャックの師匠（漫画の中で）は本間丈太郎と言います。その本間先生が亡くなるときに、ブラックジャックがオペをしたのだが（救えなかった）、最後にこのような言葉を残しています。
「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね…」
鍼と灸で我々ができるのは精気の虚を補うだけです。