2024年度 基礎1コース 日曜クラス 第4回

2024年6月23日に基礎I日曜コースの第4回の講習が行われました。

今回のテーマは腹診になります。

講義は、腹診の理論と腹部の区分についてでした。

まず「積聚」の意味として、これは生命力の低下によって腹部の異状として現れたもので、痛み、硬さ、拍動を言うこと、また、積聚治療では変化しやすいものを聚、変化しにくいものを積とし、前回までに習った腹部接触鍼や脈調整で消えたものを聚として、腹診の際に残っているものを積とすること、また、痛み、硬さ、拍動をそれぞれ痛積、牢積、動積とすることなど、積と聚の内容について説明がなされました。

さらに、腹診ではこの3つの積が5つのどのエリアのにあるかを診る事が目的となっています。

先ずはこの腹部の5つのエリアの分け方で、基準となる経絡、ツボが説明されました。

   

その後のデモでは手塚先生が実際に患者役の腹部に区分を線で引いていき、基準となる経絡を見つける際に必要な筋肉、骨の触り方のポイントが説明されました。

デモの後は受講生がペアになりお互いのお腹区分をしていきました。

区分分けの実技の後には腹診の具体的な方法の説明があり、お腹を押す強さや、3本の指をやや開き気味にして探っていき、その内の1本が異常と捉えたところを詳しく診るなどの説明がありました。

私自身も学びたての頃はお腹を押しすぎてしまう事があり、患者役の人に対して不快な思いをさせたこともありました。ちょうど良い圧を体で覚える為には沢山の人のお腹を診る事が大事だと思います。 

腹診の実際のデモではより具体的にお腹の触り方、圧のかけ方、指のどこで診るかの注意点と方法が説明されました。

デモの後の実技ではペアになり基本治療を行いました。基本治療の手順では通常は腹診は腹部接触鍼と脈調整の後に行いますが、今回は聚の存在を感じるために、腹部接触鍼の前にまず腹診をし、腹部の異状を先生に確認してもらい、その後腹部接触鍼と脈調整を行い、お腹から消えたものと残ったものを確認して、消えたものが聚、残ったものが積であるという体験をするという内容になっていました。

    

       

今回の講義では、この腹診までを行い、その後委中の刺鍼練習を行い、今回の講義は終わりになりました。

今回の講習会も覚える事がたくさんでした、圧のかけかたや触り方はとにかく沢山の人の腹診を繰り返しする事が大事だと思います。

 

助手 川浦 渉太