基礎1北海道クラス第4回が7月20日(日)に行われました。今回は腹診の講義です。
腹部には生命力の低下が積となって現れます。腹部は人体の中で最も柔らかい部分、体の陰面であり、臓器が詰まっていて、内部を触ることができる部位です。腹証が心虚証の場合、「心」は積の位置を表し、「虚」は生命力の低下を意味し、「証」は背部治療の領域を示します。伝統医学における心の虚とは異なります。
腹部には全身の気の状態が投影されているため、頭痛や肩こりなど上部症状の場合は心積、腰痛や下肢浮腫など下部症状の場合は腎積がみられることが多くあります。患者の主訴と積の関連性も考えながら腹部に触れてみましょう。
腹部の区分は、難経を参考に積聚治療独自の区分が決められているので、実技ではマーカーで腹部を区分する練習を行いました。積を正しく見つけることができるようになれば、どのような主訴に対しても的確な治療ができるようになります。学生同士や身内の体を借りて積聚治療を試してみましょう。
助手 笹木 美南