2025年 基礎1コース 静岡クラス 第5回

7月13日(日)に5回目の講習会が行われました。
今回は「背部区分と背部治療」がテーマになります。

 背部治療は、生命力を回復する中心的な治療として捉えられています。
 講義は、テキストの順に進められました。

 背部治療では、腹証に従って背部の五行領域から4つの領域が決定し、基本治療では膀胱経2行線を基準として4つの各領域から1か所ずつ選穴して順番に施鍼します。この膀胱経2行線は、積聚治療では患者の脊柱起立筋の外側縁と定めており、どの患者にも対応が可能です。治療順序の決定は五行の相生関係と相剋関係からなり、そこには難経69難を引用しています。実際の臨床では、各病症に対して第1方式から第4方式までの4種類の方法から適宜選択して治療が行われるとの説明がありました。

 実習では一通りの基本治療の手順の中に、今回学習した内容と背部治療を行う前に確認する各指標について、先生の説明を受けながら見学をしました。積聚治療では1か所への施鍼時間や鍼の深度は決まっておらず、患者の指標の変化に合わせて術者の判断で行います。指標の変化の仕方が、患者の生命力を示す鍵と言えるのではないかと思います。その後、受講生同士で背部の各区分の取り方や各領域の取穴を行いました。背部の取穴ポイントとしては、金の領域では最も力のないところ、水の領域は志室穴の反応、火・木・土の領域では最も反応のある肋骨角の内端に取穴することがテキストに記載されています。受講生が取穴した部位を先生が確認し、指導を受けていましたが、この確認と修正に対して直接指導を受けることが講習会の魅力でもあり、受講生が理解を深めるうえで大切な機会と言えるのではないかと思います。先生の指導を受け、受講生も理解を示していました。

 次回の7月27日(日)では肩部治療になります。実習では基本治療を行いますので、これまでに学習した内容を再確認し、次回の講習会に備えておいてください。

                        基礎1コース静岡クラス 助手 白井 雅人

タイトルとURLをコピーしました