9月27日(日)北海道基礎1コース第9回

9月最後の日曜日、第9回目の北海道基礎1コースが開催されました。すっかり秋も深まった北海道、ストーブの出番も日に日に増えてきました。当日は会場のヒーターが不調でしたが、受講生の熱気により、だんだんと部屋もあったまって(?)きました。

さて、本日は背部兪穴の治療を終えてもまだ積が残っている、つまり基本治療だけで補いきれない精気の虚があるときに、手足の要穴を使ってそれを補う方法を学びます。しかし、ここでも注意しなければならないことは、この補助治療を行ったとしても、基本治療と合わせた治療時間は常に一定であるということです。これはいつも言われることですね。

背部兪穴で補いきれなかった積を動かすということは、より深い部分の気を動かす必要があります。そのために、兪穴(原穴)から合穴を使っていくわけですが、これは兪穴・経穴・合穴が、脈気が流れ・行き・注ぐところであり、より大きな流れになるということから理解できます。

残った積の腹部区分に従い、それに対応する陰経の原穴のあたりから触診していきますが、あまりツボにこだわり過ぎず、圧痛のあるところを探すようにします。しかし、要穴と言われるくらいなので、そこに反応が出やすいものだとも先生は教えてくれましたね。積が強いときは、陽経を使うことも考えつつ、丁寧に反応を探しましょう。

手足の要穴を使った補助治療の便利なところは、仰向けの状態で、積の変化を確認しながら治療できるということです。そのため選穴するときも、片手で切経しながら、同時にもう片方の手で積の変化を感じて、選穴することができます。こうすればより的確に治療を行うことができます。

こうして積の変化を確認しながら、1~2穴で終了するようにします。それ以上はドーゼオーバーの可能性が高まり、患者さんに負担を強いることになるからです。

おまけの話として先生が教えてくれましたが、治療者の技量があがると、腹証に対応した経絡にもこだわらずに、自分の得意な経穴で治療することができるようになります。これは積聚治療の目的が、精気の虚を補うという一点に集約されているからであり、そこが面白い部分なのですが、初学者はまずは基本通りに行うのがいいでしょう。

今回学んだ補助治療を使いこなすことができれば、基本治療に合わせることで、かなり治療の幅が広がります。受講生のみなさんは、沢山練習して、効果を実感してみてくださいね。(種田)