6/10(月)応用1コースの2回目が行われました。
今回は病症についての講義。
病症には①陰虚病症②陽実病症③陰実病症④陰実・陽実病症⑤陽虚病症の5種類があります。陰・陽に虚・実が生じたものです。
これらの病症はどれも生命力の低下(精気の虚)の程度を表すもので、その背景には生命力の低下があると考えます。
まず5つの病証の特徴について理解を深めておきましょう。
①陰虚病症:体の下部の病症、陰虚脈。
(指標としては陰陵泉、膝関、曲泉、大腿骨内側上果に反応が見られやすい。)
②陽実病症:脳症(半身の肩甲骨、肩関節、臀部、足底に痛みがみられることが多い)・皮膚や粘膜が熱を持っている(炎症している状態)、消化器系の病気、陽実脈。
(指標としては肩井烏口突起、肩関節、下顎角後面、臀部、足底に反応がみられやすい。)
③陰実病症:内臓器官に表れる病症(肝臓異常を含む)、陰実脈。
④陰実と陽実の病症は実際には陰陽の両方の実症状が同時にみられることが多い。
⑤陽虚病症:主たる症状は活動の低下であるが、重度の無力症や不妊症を含む、陽虚脈。
病症が把握できることにより
・背部2行線を使用しながら、そのほかのツボ(特に背部兪穴)の使用を考慮し治療ができる。
・治療時間の予想ができる。
・精気を補う技量を把握できる。
・指標の触診・確認が的確(必要な指標が絞れる。)。
など治療の全体像が掴め、治療がとてもスムーズなものになります。
今回の実習では、陰の病症・陽の病証での主な指標に注意して、通しの治療を行いました。
次回は、6/24(月)18時からです。