弘法筆を選ばず その3

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積聚治療で使用しているこだわり道具の紹介も3回目。写真はご覧の通り『目覚まし時計』。無印良品の物です。積聚治療では治療の前に脈拍を確認します。東洋的な診察の一つとされる両手の脈診を、積聚治療ではご存知のとおり腹部接触鍼の後に行うのですが、施術前に片手で、患者の左手(治療者が仰向けの患者の左側に位置する関係上)を診ます。一般に脈状の種類は8祖脈を基本に数多く存在しますが、その中でも基本的に脈の速さを表現する数と遲は、呼吸の状態と合わせて判断することが一般的ですが、毎回同じ時間(15秒)を計測し、×4すると、1分間の脈拍数が割り出せます。毎回カルテに記載することで、いろんな情報が得れることができます。80回以上の場合は特に熱の状態を考慮し、精気の虚の状態を考えると、治療をする上で大変役立ちます。

目覚まし時計であるのにも理由があります。壁掛けの時計ですと、脈の確認の度に見上げることになり、何人も患者さんを治療していると、首が疲れてしまいます。治療者が治療で疲れない工夫は、安定した治療をすべての患者さんに行える一つの工夫です。何度も見上げた結果、一日の最後の患者さんだけ、首がつらい状態で治療するなんてわけにはいかないですからね。

下の写真は発売が待たれる『積聚治療DVD』医道の日本インタビューの様子。撮影はヒロミッチー。

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