こんにちは。基礎1土曜クラス聴講生の片山です。
5月28日(土)に基礎1土曜クラス第2回講習が行われました。
今回は腹部の接触鍼を中心に学んでいきました。
腹部の接触鍼は積聚治療の第1段階で行います。
接触鍼は表層の気を動かすのを目的としていますが、表層の気だけを対象にしている訳ではなく、接触鍼を行なった結果として動く気が表層の気であると説明がありました。
接触鍼の方法は、押手の母指と示指を皮膚に当てると同時に皮膚面に対して80度〜90度の角度で鍼が当たるように行い、鍼を皮膚から離したらしっかりと押手の示指で鍼痕を閉じるとのことでした。
母指、示指、鍼の3点が同時に皮膚に当たることが大事になるようです。
また接触鍼というと軽い刺激の印象を受けやすいですが、表面だけの刺激ではなく、鍼を皮膚に当てた時、刺鍼時と同様にしっかりと鍼を圧迫するとのことでした。
小林会長の接触鍼の動画を大きな画面で見ながら説明があったので、分かりやすかったのではないかと思います。
デモンストレーションで小幡先生の指標の触り方、接触鍼を見せてもらいました。
その後、先生方により受講生一人一人に指標の触り方や接触鍼を実際に体験してもらい、ペアに分かれてお互い練習をしていきました。
まずは前回の復習を兼ねて委中の刺入から行いました。
膝周囲、腹部の指標を確認して、接触鍼がどの程度身体に影響しているのか診ていきます。
積聚治療では治療中に出てきた患者さんの汗を拭うためにハンドタオルを使います。今回、鍼をする前に腹部をタオルで拭うことにより、その刺激がどの程度身体に影響を及ぼすのか実験的に行ってみました。
驚くことにタオルで拭うだけでもいくつかの指標に変化がみられているようでした。
鍼をするなどの治療行為だけが身体に影響を与えると思いがちですが、タオルで拭う、指標の触るなどすべての刺激が積み重なって治療になるとお話がありました。
一つ一つの所作にまで気を配らなくてはいけませんね。
接触鍼の練習としては、まず同じ場所で3点同時に皮膚に当たるように練習していきました。
次に縦のラインで移動させていけるように練習。そして横のライン、さらにN字で移動させられるよう運鍼の練習を行いました。
最終的にはランダムに動かせるように腹部接触鍼の練習していきました。
慣れないうちは運鍼をすることも難しいと思うのですが、段階を踏みながら練習を行ったため、みなさん3点同時に皮膚に当てるという感覚や、運鍼にも慣れることが出来たのではないでしょうか。
また、実際に指標の触り方や接触鍼を体験してからペアに分かれ練習することにより、イメージがつきやすく、受け手も先生と比べてどこが違うかフィードバックしやすいようでした。
夢中になって練習していると、受け手の感覚にまで気が回らなくなってしまうので、お互いにフィードバックし合いながら練習出来る環境は講習会ならではですね。
次回の講習会は6月4日(土)です。1週間と期間が短いですが、教わった内容を復習し着実に自分の物にしていかれるとよいですね。
基礎2土曜日クラス聴講生 片山玲美