基礎1東京日曜クラス第1回報告 その2

こんにちは。今年度、基礎Ⅰ東京日曜コースの聴講に入らせて頂く小林隼人です。
今年度講習会に参加されている方だけでなく、以前、基礎Ⅰを受講されていた方にも、
基礎Ⅰの内容を思い返して頂けるよう、講習会の様子をお伝えしていきたいと思います。
1年間よろしくお願いします。

さて、今週日曜より、基礎1日曜コースがスタートしました。
今年度は受講生が16名と、定員を超えての開講となりました。
積聚治療に興味を持って下さる方が増えて、嬉しく思います。

今回は初回ということで、積聚治療の概要と基本的な鍼の持ち方について講義がありました。

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積聚治療の「積聚」とはお腹の異常を指す言葉で、
積聚治療は、そのお腹の異常を指標にして、鍼とお灸を施す鍼灸治療方法です。
また、積聚治療の背景には、「気の概念」と「陰陽観」があります。

ここで注意しなければいけないことは、目に見えない気を操る治療方法ということではなく、
「気の概念」によって、この世のあらゆる現象を考えて、治療に結び付けていく鍼灸治療法だということです。

この世のあらゆるものは気からできていると考えます。
もちろん、ヒトも気からできていると考えます。
ですから、ヒトが病気になるということは、「精気が弱ってしまっている」と考えることが出来ます。

例えば、発熱したような状態であっても、身体が冷えてしまっているような状態であっても、
その背景には、精気の虚があって、体温をコントロールする力が弱ってしまっていると考えます。
なので、積聚治療ではその弱ってしまった精気に対してアプローチしていきます。
よって、積聚治療の目的は「弱ってしまった精気を補うこと」ということになります。

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実際に患者さんを治療する時には、その患者さんの精気が「どのくらい弱ってしまっているのか」
また、治療の過程で「どのくらい精気が補われたか」を把握しながら治療しなければなりません。

そこで必要になるのが、問診や指標の確認です。
「精気(=陰)」は直接目で見て確認することが出来ませんので、
目で見て確認できる「指標(=陽)」から「精気(=陰)」の状態を読み取っていくことになります。
その指標として最も大切にされているのが、腹部の異常である「積聚」ということです。

また、積聚治療では、鍼の尖端が丸いたまご型の鍼を使用しており、
鍼をしながら患者さんの状態が読み取れるような工夫もされています。
その鍼の操作方法の基本練習となるのが「委中刺入」です。
講習会の後半では、「委中刺入」を行いながら鍼の持ち方を確認しました。
「委中刺入」の際の手の形は、次回以降に行っていく鍼の操作の基本となります。
次回の講習会までに各自で練習しておきましょう。

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講習会の最後に「不器用か器用かではない。やるかやらないかなんだ。」と横山先生が仰っていました。
「刺せるけど刺さない」というのと、「刺せない」のいうのとでは、大きく違います。
今はまず、手の形をしっかり復習して、刺せる技量を身に付けていくことが大切です。

基礎Ⅰ東京日曜クラス
聴講生 小林隼人