基礎Ⅰ東京日曜コース 第四回目報告
聴講生の高橋です。
基礎Ⅰ東京日曜コース 第四回目の報告をさせて頂きます。
今回の内容は
○講義:腹証について
○デモ:腹部の区分、腹診の方法
○実技:基本治療(脈調整まで)、腹診
という内容でした
いよいよ、基礎Ⅰも腹診に入りました! 段々と積聚治療について理解が進んできたかと思いますが、この治療を簡単に表すと、腹部の異常(積聚)を背部への刺激で改善する。というものでした。
腹診は、古典の記載を基に、「肝」「心」「脾」「肺」「腎」の5つに分けたものです。古典(難経五十六難)で腹は臍を中心とし、左を肝、上を心、右を肺、下を腎、中心を脾としています。積聚治療ではこの区分をより明確にし異常を判断します。
区分とは、(引用:積聚治療 気を動かし冷えを取る)
心:下限を上脘線とし、左右幅を腎経と胃経の中間線に挟まれた範囲とする。胸部領域は、胸骨下端より天突、鎖骨下縁までを指し、左右境界は腹部と同様である
脾:上下幅は上脘線から陰交と気海の中脘線まで、左右幅は腎経と胃経の中間線に挟まれた範囲である
腎:脾、肝、肺の領域より下で、下限は両鼠径部、恥骨結節までを指す。上限は正中部では陰交と気海の中間線の高さまで、左右域では関元の高さ以下とする
肝:これには腹部領域と胸部領域を区別する。腹部領域では、脾の領域の左側で、上縁を左季肋部下縁、下縁を腎領域の上縁、外縁を左胆経とする範囲である。胸部領域では真の領域の右側をいい、上下を右鎖骨下縁より右季肋部下縁までとし、外縁は右胆経までの範囲をいう
肺:これには腹部領域と胸部領域を区別する。腹部領域では、脾の領域の右側で、上縁を右季肋部下縁、下縁を腎領域の上縁、外縁を右胆経とする範囲である。胸部領域は心の領域の左側をいい、上下を左鎖骨下縁おり左季肋部下縁までとし、外縁は左胆経までの範囲をいう。
とされています。
腹部を明確に区分されていますから、評価や共有がしやすいですよね。またカルテに残しておけば
継続した治療での評価も行いやすくなります。
腹診でも、「毎回同じ触り方」というのがありますが、姿勢や触れ方を統一しておきましょう。ベッドに置く手の位置、力の掛け方や患者さんにおなかに触れる手の形。各指を点としてつかう場合と、面のような意識にして用いる場合など、先生の手つきを真似ながら繰り返してみてください。
赤本の内容を参考にして、患者さんの状態とあわせて繰り返してみていくと、段々とお腹だけでもわかる事が増えてきます。
たとえ小さくとも、正しい方法で継続したものにこそ意味があります。
個人的な話ですが、小学生の時の宿題など、サボってしまった記憶があります。。が、専門学校や積聚会からでる宿題や課題(?)は臨床に直結しますからね。「やった方がいいよ。」と言われた事は、やっていて当然と考えなければ伸びません。半端な理解や練習は、自身にも何も生みませんから。大変からもしれませんが、しっかりと練習はしていきましょう。
雨が多いといわれている3連休!お会いできるのを楽しみにしております!
基礎1東京日曜聴講生 高橋洋輔