またまた投稿が遅くなってしまいましたが、10月9日(日)狛江市にある太子堂鍼灸院で第7回目基礎2クラスがおこなわれました。講師は高橋大希先生です。
今回は、陽の病症、運動器疾患の指標の使い分け、主訴に応じた補助治療のリポートです。
今回は陽の病症の治療方法として具体的に指標の使い分けをしながら主訴にみあった補助治療を選択していく方法を教えて頂きました。
陽の病症では、まず上半身運動器系疾患に注目します。頚部痛、コリ、運動障害、肩関節、肩甲部、上腕、上肢の痺れ、手から先の浮腫、こわばり、関節変形などが精気の虚を表す指標として出てくることが多いと思います。気をつけなくてはいけないのは陽の病症だから陽の指標だけを確認していれば問題ない。としないことです。これらの指標は精気の虚を表している一部分でしかないからです。
しかし、それらをふまえた上で陽の病症であれば陽の指標を中心に診ていくというように優先順位をつけていくと全体の治療時間を短くすることに繋がります。そして患部を触るということが患者さんの心理的なことを含めても大事ですし、そういったところが触れるか触れないかが最終的に「意識」って内容を意識した時にとても大事になってくるそうです。
実技は脊際に取穴をして施灸しました。
脊際の反応の探し方
写真:棘突起頂上から少し下りた部位を触れる。よって、触診の指が所謂脊際に深く入るようには触りません。
指先には左のAのように何か一枚骨の上に膜のようなものが触れる感触。
写真:右脊際を触っているところ。この手つきで上部胸椎から下部胸椎まで確認する。
胸椎の上からだいたい12番くらいまでを触っていく。
骨を触った時の感覚、通常おかしい所には一枚膜がかかったような分厚い感じがあるそうです。しかし解るようになるには高い触診力が必要です。手の感覚として点ではなく面で触れるところがポイントだそうです。
特に精気の虚が補いきれない指標がなかなか改善しない運動器疾患の時は、脊際を精査してみるとよいとの話でした。
堀部