基礎1東京日曜クラス第9回 報告その1

基礎Ⅰ東京日曜コース 聴講生の高橋です。講師は横山季之先生です。

今回は

講義:鍉鍼を使用した基本治療について、意識の紹介

デモ:鍉鍼の構え方(底面の当て方)、刺激方法

実技:鍉鍼を使用した基本治療

前回、募穴を用いた補助治療を行いました。今回は鍉鍼を用いた治療に入りました。

積聚治療で用いる鍼は3種類ありましたね。

刺入を目的とした鍼=三稜鍼、(状態を読みながら)刺入も出来る鍼=毫鍼、刺入しない鍼=鍉鍼でした。それぞれは精気の虚を補うための道具であり、その程度により判断しながら使用していくものです。

鍉鍼について「積聚治療~気を動かし 冷えを取る~」(通称赤本)では、『身体の表層を動かして深部にまで気の影響を及ぼすのに最も適しているから、表層の気の操作に重点がある。(中略)術者の意識操作が十分であれば冷えから生じる膝の痛みなどにも虚的な病証にも対応することが出来る』とp373にあります。

鍉鍼の特徴を①表層を動かす②表層が動く事で深部にまで影響を及ぼす③意識を用いる事で多くの疾患に対応できる。と読めますね。講義の中でも非常に過敏な方(アトピー性皮膚炎など)、や妊婦さんや小児に用いると言われていましたが、これは①や②によるものだと理解できます。

③の場合はどうでしょうか。今回の講義の中で「意識」について触れました。小林会長の著書にみられる言葉として、一度は見たことがあるかと思いますがやはり正しく理解するには時間が掛かります。むしろ時間を掛けて理解するべきものでしょう。私もまだまだ遠く理解には及ばないので、皆さんと共に今後の講義を聞き、正しく理解をしていきたいと思います。一つ言えるのは、「鍉鍼+意識」の効果はすごいという事です。効果の高さや持続時間の違いがよくわかります。ちなみにこれは、術者でなく患者として受けた時の印象ですが(笑)

「意識という目に見えない技術?を用いるためには、目に見える技術をマスターしないといけない」と習いました。将来的にしっかりと効果の出せる治療家になる為にも、まずは目に見える範囲の内容はしっかり身につけていきましょう。

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話は大きく逸れますが、もし皆さんが習う側ではなく講師など伝える側としてこの話をする場合。(もちろん例えです)「意識を用いると精気の状態が改善する」と説明する為に、どの程度の検証や事前の努力が必要であるか想像した事があるでしょうか?

私はたまに乏しい想像力で想像するのですが、知識・技術の研鑽・臨床を基にした研究・再現性などを考えた追試など、多くの努力が必要になりますよね。当然時間もかかる訳ですから、長く続けるための信念や覚悟なども必要になるでしょう。

講習会で習うことは当たり前のようになってしまっていますが、今習っているすべては

先輩方が築いてくれた「より良い物になるように、より分かりやすく」の賜物なんですよね。

そんな想像をすると、私は本当に感謝が湧いてきます。自分一人では成し遂げられない何かを与えてもらっているな。という感覚です。

「習う」、「与えられる」立場に慣れると段々と当たり前になってしまいますが、我々一人ひとりは治療者として与える側にいるわけですからたまに立ち返ってみてください。きっと日頃の研鑽も身が入るかと思います。

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次回はいよいよ最終回。

懇親会も行われますので、楽しみにしています。

懇親会で感謝を表すのも大切ですが、講習内でばっちり治療している姿の方が先生嬉しいと思いますので(笑)質問出来るチャンスもここだけですからね。ぜひ、この2週間はキッチリいきましょう。

そして、基礎Ⅰ東京日曜コース、何故か病人多発(私が言うのもなんですが笑)しておりますのでお体には注意して下さい!!

基礎1東京日曜聴講生 髙橋