原則8 機械にたよらない。
〇感覚的な診断と治療が鍼灸医術の真髄であるから、可能な限り機械的な手段を導入しない。
鍼灸は本当の意味でプロフェッショナルを目指さないと面白みを味わい尽くせない仕事です。自分が触ってあれこれ考えるから面白さもわかってきます。機械に任せるなんてもったいない!
ところでインドネシアのとある島では、「よい壺にはプラーナが入っている」という表現をするそうです。それは作り手の魂というか、息吹というかそういうものが入っているということで、プラーナが入っている作品は、すばらしい作品なのです。
人が触れるということは、ものすごく大切なことで、一見、機械で作るのとまったく同じ形の壺を作っているように見えても、出来上がった壺は「何か」が確実に違うのです。
どれだけ機械が進化しても、絶対に人に及ばない部分があるって考えると、やっぱり人間すごいです。
でもあんまり機械に頼ってばっかりいると、「すごい部分」がどんどん減ってくんだろうな。感性が鈍くならない様に気をつけないと。