今回は「指標」の講義でした。
英語では「reference point」と言っているそうで、参考にする・目安になるツボという意味です。
指標はいろいろな意味で参考になります。
偏り、痛さの程度、変化の程度を総合して「体」を見立てていくわけですから。
だから、常に同じ触り方をしないと情報として役に立ちません。
と言うことで、実技では、下肢の指標の触り方を会長と比較しなからの練習です。
交替でモデルをやり、それぞれ「会長はここをこの角度で触ってこんな感触だった」と伝え合うのですが、なかなか同じようには触われません。
まずは指(手全体)がブヨブヨしていなければなりません。
そして指の関節が柔らかくないといけません。
脈をみるとき、指の腹でみるのは、実は先端より腹のほうが敏感だからだと教わったはずです。そしてみられる側も、そのほうがアタリが柔らかくて心地が良いですよね。
人の体を触るのに、注意しなければならないことはどこの部位でも同じです。まして指標は痛みが出るところです。なるべく不快感を与えないように情報を得る工夫が必要です。
つまり指腹で、相手の余計な肉を気持ちかき分けつつ、骨に向かって指を圧し込むようにしてみるわけです。
すると、術者は敏感な指腹で面的な情報を得られ、おまけに力も少なくて済み、受ける側は指の鋭さを感じることなく、痛いながらも(結局痛いんですけどね)安定した感じがします。
多分、会長指先にはあんまり力入れてないと思います。
最後に主訴や腹積も重要な指標だと言うことを忘れずに! と講義で強調してました。