2012年度応用コース第2回報告

あっという間の一ヶ月。応用コースの2回目が終了しました。2回目の内容は『初診カルテ』についてです。

スタッフや受講生と話をしていると、ほとんどかどんな状態のときに、どのように治療するかという治療時の技術的質問と、その確認である。脈の診方が正しいかとか、指の使い方がどうとか…。

で、肝心の問診内容に注目されていないことがよくわかる。積聚治療は、精気の虚という究極の病因論とそれを補う効率的な技術によって行われており、一見とてもシンプルに思われているようです。そのせいか、勘違いや誤解も多いです。例えば腰の痛い患者さん。原因は何?と治療者に問えば「精気の虚」と答えるでしょう。でも、その解答で患者さんは理解しますか?。まー、しませんよね。では、なぜ精気が虚したの?と質問すると答えらない人が多いこと(笑)。どんな治療でも、原因があって病気になるわけで、精気が虚するのにも原因があるのです。その原因を探るのが問診です。そして、問診では精気の虚がいつから始まったのか、どの程度虚しているのかを追求していきます。その過程で重要な役割を示すのが初診カルテとなるのです。

あなたの病の原因は(あなたの精気の虚の原因は)、〇〇ですよ。だからこれを治療で改善しましょうね、これ以上〇〇をしないように気をつけましょうね、という当たり前のことができていない場合が多いです。治療法式を変えても、ツボを変えても、ましてや意識をどう使うかなんてことをやっても、原因がわからずに治療していては、治るものも治りません。食べ過ぎて太っている人に、食べることをコントロールしてもらわずに治療だけして痩せるわけないでしょ。ましてや、太っているのは精気が虚してるからなんて説明したら…(笑)。

問診、初診カルテを使いこなせると、治療効果はビックリするくらい変わりますよ。術に溺れず学もしっかり身につけて、臨床をしましょう。

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