聴講助手の小林隼人です。
5月31日の日曜日、2回目の基礎Ⅱ日曜コースが行われました。
前回の1回目では、積聚治療の概要と補助治療の位置付けについて学びましたが、
今回から、いよいよ補助治療の内容について講義が始まりました。
そして、実際に補助治療を使ってお互いに治療をしました。
まず、先週の復習でしたが、
補助治療は、基本治療だけでは精気の虚を補い切れない時に行います。
症状に合わせて用いる「いわゆる標治法」ではないので、
患者さんのその時の状態や術者の技量に応じて、補助治療の必要の有無が決まります。
なので、単純に「○○の症状には○○穴」といったものではないことは理解できていますよね?
そして、補助治療をするにあたって分かっていないといけない「陰陽による人体の見方」も学びましたね。
①上下 ②深浅 ③内外 ④陰陽 それぞれの陰陽による人体の見方がありますが、
その中でも、今回は、人の身体を「上下」でみた時の陰陽に着目して、
陰の病症(人体の上下でみた時の陰:下)の指標と補助治療の練習をしました。
陰の病症で、絶対にみなくてはいけない指標として、
腰部:椎間(広いところ)、脊際(棘突起頂上際)
臀部:腸骨稜、仙椎、仙腸関節
下肢:委中、委陽、大腿骨内側上顆、陰陵泉、膝関、曲泉、崑崙、太渓
がありましたが、これらは、指標としてだけでなく、治療点としても使うことが出来るものもあります。
講義中、高橋先生が「知っているのと、覚えていて使えるのとでは違う。」と仰っていましたが、
まずは腰部、臀部、下肢の指標を覚えて、使えるようになりましょう!
陰の病症の指標と補助治療が終わると、更に陽の病症の指標と補助治療も増えてきます。
また、運動器疾患(陰の病症)の治療のコツも解説されていましたね。
①基本治療中に指標の変化を追いながら補助治療を考える。
②(まずは)自動運動のできる指標を作り、鍼をあてるごとにその運動を繰りかえす。
③主訴の変化が見られない場合は、次の補助治療を考える。
このポイントを抑えて、早速、今回教わった指標と補助治療を運動器疾患の患者さんに使って見て下さい。
きっと良い成果が表れると思います。
受講生の皆さん、是非、次回の講習会の時には、治療の成果を聞かせて下さい。
聴講助手 小林