基礎1北海道クラス 第4回

基礎1コース北海道クラス
2015年7月12日 第4回目の講習会が行われました。いよいよ、待ちに待った、北海道の短い夏の到来です。
暑い中、全道各地から集まった受講生たちは、静かに燃えているように見えました。

最初にまず、前回の復習です。
脈診をし、脈調整を行い、孔最や内関の変化を読み取ること。そのためには自分の中で、「いつも一定となる基準を作る」ということが強調されていました。つまりそれは、いつも一定の触り方、方法じゃないと、変化を読み取ることができないからですよね。
患者さんに触れる、汗を拭くという行為を一つとっても、それも刺激であり、治療になり得るものなので、いつも同じようにやることが大切だと先生はお話されていました。

さて、本日のテーマは、腹診と証の決定についてです。
はじめに、先生が注意すべきポイントを述べました。それは、積聚治療における腹証は、その部位、治療手順を示しているに過ぎない、ということです。これは初学者が混乱しやすいポイントですね。
学校で学んだ、⚪︎⚪︎証のようなものは、例えば、病理や体質の傾向を示していたりしますが、積聚治療の腹証はあくまでも記号のようなものであるということです。ここはしっかり整理しておく必要があります。
ですから、この人は⚪︎⚪︎証だから⚪︎⚪︎、という風に患者を決めつけてはならない、ということも先生はおっしゃっていました。

次に、積と聚の違いを再確認しました。
積は、深く、動きにくく、陰的であるということに対し、聚は、浅く、動きやすく、陽的なものであるということでした。
積は治療をする上で最大の指標です。そのために積を絞り込んでいく必要があるのですが、そのために、この前段階における接触鍼や脈調整の精度をあげていく必要があるともお話されていました。接触鍼や脈調整の精度が上がれば、自ずと聚は消失し、積だけが残るのですね。

それから腹部の区分を実際に人体の上で確認してみました。
テキスト上の区分と異なり、実際には人によってかなり違いがあることがわかったと思います。モデルの剣状突起が長めで、驚きの声があがっていましたね。まずは、モデルになってくれる人をつかまえ、何度も区分を書いてみることをオススメします。書かなくても、しっかりと区分をイメージできるようになりましょう。

その後、先生が確認した積をみんなで触ってみて、その感覚を共有しました。
それでもなかなか、先生の言っている感覚と自分が同じなのか、確信が持てないと思います。先生の指や手の使い方とどこが違うのか、よく観察することが大事ですね。

最後に実技を行いましたが、講義のあとで、実際に区分を書き、積を探すことにみなさん苦労されているようでした。それでも繰り返すうちに、だんだんコツがつかめてきているようでした。

先生から次回以降に向けて、スピードを上げるために無駄な動きがないかをチェックしてみること、自分の感覚を信じることが挙げられました。

積聚治療はすべて手順が決まっています。ですから、どれだけ先生の真似をできるかが、上達の決め手となります。
まずは手順をしっかり頭に入れて、先生のやることをよく観察して、あとは繰り返し練習するのみです。

次回からは、いよいよ基礎1のキモである背部兪穴に入っていきます。
ここまでの手順を手早くできるように、しっかり練習してきましょう! (種田)