こんにちは、基礎Ⅰ東京日曜コースを聴講している小林隼人です。
先日(6/19)、3回目の基礎Ⅰ東京日曜コースが行われました。今回の内容は脈診と脈調整でした。
今回のテーマである「脈診と脈調整」は、前回行った腹部接触鍼の次の手順となります。
積聚治療の基本治療では、まず腹部接触鍼で表層の気を整え、
脈診と脈調整により、更に深い所へとアプローチをしていきます。
ちなみに、ここで行う脈診も、どのくらい精気の虚(生命力の低下)があるかを判断する為の指標となります。
なので、「左の尺中が弱い」から、「腎が悪い!」という訳では無く、
「腎の部が弱くなってしまうような精気の虚の状態なんだな」と理解していきます。
従って、この後に行う脈調整でも、「腎が弱かったから、腎を補う!」ではありません。
積聚治療では、病の原因を「精気の虚(生命力の低下)」と考えるので、
治療の目的は「弱ってしまった精気(生命力)を補うこと」でしたね。
ですから、脈調整においても、「腎を補う」のではなくて、
みなさんが今回行った太淵や大陵に鍼をすることで、「弱ってしまった精気(生命力)を補う」のです。
その結果、生命力が補われて、「腎の部が弱くなってしまうような精気の状態」に変化が起こるのです。
その時に、鍼をしながら、どのくらい生命力(精気)が補われたのかを確認できれば良いのですが、
鍼を持った状態では脈診を再度することが出来ません。
そこで、鍼をする前の孔最と鍼をしている時の孔最を比較して、
「どのくらい精気(生命力)が補われたのか」を判断していきます。
講習会の後半では、実際にみなさんで脈診と脈調整を行いました。
まずは、3~4人のグループに分かれて、みんなでローテーションをしながら脈診です。
その後、前回行った指標の確認から腹部接触鍼、脈診、脈調整と順番に行いました。
みなさん、この2週間、しっかり接触鍼の練習をしてきたのでしょう。
前回に比べて、スムーズに手が動いている様でした。
脈診は、1度や2度やったからといって直ぐに分かるようになるものではありません。
色々な人の脈をたくさん診て練習をして、講習会等でも先生に確認してもらいましょう。
次回(7/3)は、いよいよ腹診です。
積聚治療の「積聚」というのは、難経に記載されている「お腹の異常」のことですが、
この積聚治療を行う上で最も重要な指標となるところです。
腹診をしていく上で、前回と今回で行った腹部接触鍼や脈診、脈調整は非常に重要となります。
しっかり練習をしておきましょう。
基礎1東京日曜 聴講生 小林隼人