先週末、3回目の基礎Ⅱ日曜クラスがありました。
前回から、人の身体を「上下」でみた時の陰陽に着目して病を考えることをしていますが、
今回は、陰の病症の運動器疾患に絞って、指標の確認と補助治療を行いました。
運動器疾患の治療のポイントは、
①自動運動のできる指標を作り、鍼をあてるごとにその運動を繰りかえす。
②基本治療中に指標の変化を追いながら補助治療を予想する。
③主訴の変化が見られない場合は、次の補助治療を考える。
④腸骨稜(I1~I5)を解消させる。
でした。
基本治療を行う中で、腸骨稜の指標が解消した場合には、
太渓、三陰交、復溜、曲骨などの陰面にあるツボを補助治療の候補として考えます。
反対に、基本治療を行っても、腸骨稜の指標が解消しないような場合には、
特殊鍼法の選択や、失眠、崑崙、委中、委陽など陽面にあるツボや脊際、督脈などを
補助治療として考えます。
また、補助治療の選穴をする際には、
症状と指標から、より遠いツボを選択することで精気が補われやすいと考えます。
そして、補助治療を行っても変化が乏しい場合には、
刺激量を考慮しながら、二手、三手と補助治療を追加していきます。
今回の実技では、基本治療を行いながら腸骨稜の指標を確認し、
「失眠」にお灸を行いました。
また、今回は練習なので、失眠にお灸をした段階で腸骨稜の指標が消えてしまった場合でも、
腸骨稜の指標が解消しなかったことを想定して、特殊鍼法(長鍼・灸頭鍼)を行いました。
次回の講習会は来週末です。あまり時間がありませんが、1人でも多くの患者さんに触れ、
今回の内容を実践・復習してみましょう。
基礎Ⅱ日曜クラス 助手 小林