基礎2コース日曜クラス第5回が行われました。
このクラスでは基本治療のみでは、生命力の低下が補えきれなかった場合の手段、補助治療を学んでいきます。
今回は、背部兪穴と刺激の関係を方式、ライン、道具の観点からみていきました。
【治療方式の選択】
①第1方式
精気の虚程度が小さい場合に使用。下半身を中心とした冷えの指標の場合にも用います。
②第4方式
精気の虚の程度が大きい場合に使用。上半身を中心とした熱の指標の場合に用います。また冷えの程度が強かったり、発熱や消化器系の症状にも使います。
【ライン】
積聚治療では、2行線の位置は腹部(陰)にもっとも近い位置で、もっとも深い(陰・精気・見えないもの)気に影響が与えられ、督脈は背部(陽)の極にあたるため陰陽転換して、2行線同様、もっとも深い気に影響が与えられるとみています。ラインについての選択としては、
①2行線のみ(計4穴)
精気の虚程度が小さい場合に使用。下半身を中心とした冷えの指標の場合にも用います。
②2行線+督脈(8穴)
精気の虚の程度が大きい場合(2行線のみでは指標の変化が小さい場合)に使用。上半身を中心とした熱の指標の場合に用います。
【道具の選択】
積聚治療では、
鍼は身体に熱(生命力)を起こす手段→身体に熱を起こす生命力がある状態(生命力の低下が小さい場合)に使用。
灸は身体に熱(生命力)を与える手段→身体に熱を起こす生命力がない状態(生命力の低下が大きい場合)に使用。
としています。
以上を踏まえて、今回の実技は生命力の低下が大きい場合、第4方式・2行線(SJごう鍼)+督脈知熱灸2~3周を行いました。
写真:まずは、知熱灸の作り方の確認です。
写真:指標を確認しながら、第4方式で2行線に鍼をしていきます。
写真:督脈の知熱灸。ちゃんと順番通りに燃えているかな・・・?
まだ、基礎Ⅱでは全ての方式を習ってはいませんが、この第1方式と第4方式、2行線だけか督脈も使用するのか、そして道具の選択ができることで、今よりもっと患者さんの身体に変化を起こすことができますよ!
ぜひ、明日の臨床から使ってみてください。知熱灸の練習も忘れずに・・・