基礎Ⅰ日曜コース 第2回 『指標について』と『接触鍼』

524() 基礎日曜コースの第2回目の講義がありました。

今回は『指標について』の座学と『接触鍼』の実技でした。

 

●前半の講義では、まず、前回の復習で頭の中をウォーミングアップ。

積聚治療の背景に頭が馴染んだところで『指標』についての座学がスタートしました。

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積聚治療では、『指標』という概念を使用し、その『指標』という概念を何故使用するのか?について、

西洋医学と東洋医学の違いは? 鍼を刺すと身体のどこに効果が出るのか? 他の鍼灸治療とは何処が違うのか? という切り口での説明がありました。

 講義の中で「『主訴(患者さんが痛みに気づいている部分)』以外にも患者さんは気づいていなかったが『触ると痛みや違和感のある部分』があり、これらの部分も患者さんに気づいて頂く(治療者としては気づかせておく)。そして、鍼をしながらこれらに変化が起きる事を患者さんに感じて頂く。このことで鍼の1ヶ所の刺激でもその影響は全身へ伝わっていき、体は回復の方向に向かっている事を患者さんに実感して頂く。それにより、『主訴』や『年齢』、『性別』に囚われず治療する事が可能となる。」という説明があり、『指標』はとてもシンプルだけど、とても奥深い概念だと考えさせられました。 

●後半の講義は、『接触鍼』についてでした。

「『接触鍼』は、敏感で変化しやすい表層の気を動かし、全体の気を動かしていく治療方法で、その影響は深層にも伝わるので、深部に刺入する必要がなくなる。これができる様になると、深層に刺入するより広範囲の深層に影響を与えることができる。」との説明がありました。深く刺した方が効くようなイメージがある方には目から鱗の話だったのではないでしょうか。DSC01589

実技は、まずは膝周りの指標(陰陵泉、膝関、曲泉、大腿骨内側上顆)を確認し、お腹に接触鍼を行いました。先生が接触鍼をしているのをみると簡単にみえますが、やってみるとこれがなかなか難しいですよね。押手で皮膚を張るのを意識すると鍼をする場所がランダムにならないし、ランダムにしようとすると皮膚を張るのを忘れてしまう。それより何より指が上手く動かないしかし、20分ほど練習を続けると、皆さんみるみると上達していきました。やはり練習は大切ですね。

★次回は6月7日()13時~です。継続は力なり。皆さん練習に励みましょう。☆