2016年度 応用2クラス 第3回報告

積聚会の高橋大希です。会長の応用2クラス3回目のテーマは「意識」でした。

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さて、積聚治療と他の鍼灸治療法との大きな違いは何かと言った場合に最も特徴的なのが「意識」を治療に用いることでしょう。「意識」とは、インターネットで検索すると以下のように書かれています。

1 心が知覚を有しているときの状態。
2 物事や状態に気づくこと。はっきり知ること。また、気にかけること。
3 政治的、社会的関心や態度、また自覚。
4 心理学・哲学の用語。
㋐自分自身の精神状態の直観。
㋑自分の精神のうちに起こることの知覚。
㋒知覚・判断・感情・欲求など、すべての志向的な体験。
5 六識・八識の一。目や耳などの感覚器官が、色や声など、それぞれ別々に認識するのに対し、対象を総括して判断し分別する心の働き。第六識。

goo辞書より引用

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積聚治療的には、「2 物事や状態に気づくこと。はっきり知ること。また、気にかけること。」がしっくりきます。

鍼灸師ならば、治療を生業としているのならば、誰もが患者さんを少しでも現在の辛い状態から楽にしてあげたいと思うはずですし、その為の努力を惜しまないと思います。具体的には知識を増やし、技術を磨くことになります。

積聚治療家であれば、①基本治療の壁にぶつかった時に補助治療の意味を知り、②補助治療を駆使することで病症を考えるようになり、③そして具体的に病の原因を追求するようになってきます。

①は基礎1クラスを終了してから。

②は基礎2クラスを終了してから。

③は応用1クラスを終了してから、わかるようになってきます。

ただし、ここで大事なのはクラスをただ終了することではなく、学んだ内容で臨床をすることです。知ること、習うことは先の①から③を最短3年間で終えることができます。でも、そこに臨床がないと、頭でっかちになってしまいますし、何より手応えを感じれません。これらの手応えは、ほとんどが目で見えるものです。つまり、まずは目で見える知識と技術を上げることが何よりも重要になります。

ここで話を「意識」に戻しましょう。

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積聚治療での「意識」を用いた治療の代表的な一つは、患部の透視です。患者さんの主訴と言われる部位を、解剖学的でも経絡的にでも、透けて見えるようにイメージする。このイメージのよって鍼の力は大きく変わってきます。しかし、イメージをしている様子は第3者からは見えません。見えてないものを評価してもらうのは難しいです。よって、自分で評価するしかないのです。自分で評価をする場合に、先に挙げた①から③を評価できていない人、見てもらって問題がある人は、自分で評価をすることは不可能と言っても言い過ぎではないでしょう。所謂、勘違いってやつです。自分の足元をしっかりと認識することは、大変なことです。恥ずかしくなったり、悲しくなったり、情けなくなることもあります。でも、そこを認めない限り、先に進むことはできません。

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積聚治療家なら誰もが憧れる意識を使用した圧倒的な臨床効果。そして15分での治療。

応用2クラスの意識の講義をもって、会長が伝えたい積聚治療のテクニックのほとんどは公開されていることになります。知識として身に付けたものを、いかにして自分の物にするのかは、皆さん自身の努力にかかっているのです。

応用2クラス助手 高橋大希