こんにちは。基礎2コース東京土曜クラス(講師 横山季之先生)助手の片山です。
6月23日(土)に第3回講習会が行われました。
前回の講習で陰陽による人体の見方は、上下、深浅、内外、経脈の走行によるものの大きく4つに分けられると説明がありました。
その中で今回復習も含め上下による陰陽をもう一度確認して行きました。
病は陰虚(下虚)からはじまり、その冷えは手足の末端から上ってきます。陽の実が強くなっているものに関しても、症状として表に出ている陽の方が気になりがちですが、これは冷えが上ってくることにより陽が追いやられてしまっている状態のことと説明がありました。
陰の病症について理解したうえで、前回に引き続き陰の病症の際に見ていく指標について詳しく説明がありました。
陰の病症で診ていく指標はいくつかありましたが、その中で特に大事になるのが腸骨稜です。腸骨稜の反応をどう解消させるかで指標の変化が変わってくるとのことでした。
陰の病症の補助治療としては
①特殊鍼法、②失眠、崑崙、委中、委陽③脊際、督脈、任脈④太渓、三陰交、復留⑤曲骨、⑥手足の井穴⑦指間穴
があります。
基本治療を行い、指標の変化が残ったらまず①特殊鍼法を行います。それで十分な変化が見られないようだったら②遠いツボを使用します。それでも変化しなければ③脊際、脊椎、督脈。というように常に次の手も考え補助治療をしていくのが大事になりますね。
①特殊鍼法は深いものに関しては長鍼、硬いものに関しては太鍼、冷えが強いものは灸頭鍼 を使います。
長鍼・太鍼の刺入深度は指標の変化を見ながら進めていきます。灸頭鍼の壮数も指標の変化に従います。
②は症状と指標からより遠い部位にあるツボ、④・⑤は陰面にあるツボ、⑥・⑦は陰陽に関係したツボです。経験上遠いほうが精気を補いやすいようです。
太渓、三陰交、復留、曲骨などは陰面にあるツボとして腸骨稜に反応がない際に使用します。井穴、指間穴などは陰陽に関係したツボとして腸骨稜の反応に関係なく使用します。
それぞれの経穴に対してどのような施術がより効果的なのか説明がありました。
実技はこれら補助治療の選択の仕方、手順を踏まえて行っていきました。
特殊鍼法として今回は長鍼に加え太鍼も行なっていきました。
太鍼はかなり太さがあるので身体に与える変化も大きく、当てるだけでも指標の変化が見られているようでしたが、指標の変化を診ながら刺入していける刺入力も大事ですね。長鍼も太鍼も普段なかなか刺入する機会が少ないですが、使いこなせるよう練習していきたいですね。
次回の講習は6/30(土)です。連続での講習になりますが、頑張りましょう。
基礎2コース東京土曜クラス 助手 片山玲美