2023年度 基礎1コース 土曜日クラス 第4回

7月1日(土)に基礎1コース土曜クラスの第4回目が行われました。
今回は腹診についてです。

まずはじめに委中の刺入練習からです。桂田先生が学生の頃にやっていた押手と刺手を構える際のコツなども教えてもらい練習しました。皆さん日に日に上手くなっていっています。

次に本題の腹診です。
最初に五蔵名称での区分の説明がありました。
左右幅の境界は左右の腎経と胃経の中間線の間などの決め方をします。その際の腎経や胃経のラインを小林詔司名誉会長が書いた『東洋医学講座 第6巻』の腹部の経絡を参考に決めていきました。上下幅も骨度法を使い正確に決めていきます。

桂田先生のデモ後、講習生の方にペアになってもらい、実際にお腹に境界を書いてもらいました。実際に書くことで男女の境界の違いや、同じ男性でも一人ひとり境界の幅も違い、勉強になったと思います。

次にお腹の異状、積聚についてです。
積は陰・沈・静=変化しにくい
聚は陽・浮・動=変化しやすい
上記から接触鍼と脈調整で消えたのが聚、残ったのが積になります。
ただ、赤本のP196の図51にも書いてありますが、積聚の区別は術者の技量により変わります。鍼灸師1年目の先生とベテランの先生では刺激の影響の及ぶ程度が違うため、刺激の内容によって同じ場所の反応が聚であったり、積であったりします。また積の種類では動積、牢積、痛積があり、痛積を第一とし、痛積がなければ牢積、牢積もなければ動積を腹証決定の対象にします。

次に実際の腹診の仕方です。
桂田先生の実技デモの中で押し方や押す強さ、押す順番などの説明がありました。腹診は慣れるまではくすぐったかったり、痛い場所を何度も押され不快に思ったり、押す場所を忘れてしまうこともあると思いますが、慣れてくると痛い場所や異常な場所がわかったり、治療の効果を確認することもできますので、こちらも練習あるのみです。

最後にペアになり前回までの復習もかねて、脈速、指標の確認、腹部接触鍼、脈診・脈調整、腹診・腹証決めをやってもらいました。一連の流れになると、指標の確認を忘れてしまったり、手順を間違ってしまうこともありましたが、皆さん体の変化は実感できているようでした。

次回は7月15日(土)に背部兪穴についてです。7月は講習が隔週であり、復習が大変だと思いますが、テキストを復習したり、鍼の練習や今回の腹診の練習を頑張りましょう。

助手 酒巻