今日のお題目は腹診。
まずは前回のテーマ、脈診のおさらいから始まりました。
陰虚脈、陽実脈、陰実脈、陽虚脈の4種類の脈を頭で理解するところからですね。テキストや赤本を見て頭で理解し、実際に脈を診て徐々につかんでいって欲しいと思います。
くれぐれも習ったその日から脈がわかるようになるなどと思わず地道に鍛錬しましょう。(わからなくて普通です)
腹部接触鍼、脈調整が終わって残っているものが積、消えたものは聚になります。ここは術者の技量により積になったり聚になったりと変化しますので、一律誰がやってもこれが積ということにはなりません。
続いて腹診に入ります。縦に脾と肺、肝を分けるラインが教科書通りに考えると思っていた位置と若干違っていたかもしれません。腎経のラインんはほぼヘソの幅、胃経のラインは腹直筋の一番高いところです。この中間が脾と肺、肝を分けるラインになります。慣れるまではお腹に区分の線を実際に描いてみると良いと思います。
お腹の積を探すときのポイントは、
① ベットに右手を置いて患者さんに自分の体重がかからないようにコントロールすること。
② 指先だけで探らないように手のひらを患者さんのお腹に付けること。左手に集中しすぎて右手が疎かになると患者さんはグイグイ押されて苦しい思いをします。
積の種類は3種類で、優先順位は痛積、牢積、動積の順になりますが、注意事項として自発痛がある場合痛積よりこちらを優先すること。痛積に気を取られて意外と忘れがちになるので要注意です。
次回は治療の本丸、背部兪穴の治療になります。ここまでの手順がスムーズに出来るよう治療の順番を覚えて練習しましょう。
(4回目助手 横井雅子)