応用コース第9回の写真を見て、なんだ?と思った人もいるかと思います。応用コースは会長直々のクラスです。応用クラスは、積聚治療の補助治療としてはきってもきれない刺絡鍼法の講義と実技を中心に、積聚治療の全過程の最後に位置づけられます(研修コースなどは別)。この日、会長は朝から大変忙しく昼飯中もなんだかバタバタしてました。そんなこんなで、急遽講義を私が担当することになりました。まー、その為の助手ですからね。
ですので、私の描いた絵ですので、会長の絵ではないですよ。私をよく知っている受講生や学生さんには、おなじみのイラストだと思いますが。
さて、腰下肢の疾患を治療する場合、症状のある部位、及び志室、委中などは基本指標の中でも大変重要になってきますので、基本治療を指標の反応を見ながら進めます。もし症状が残った場合、精気を十分に補えなかったことになりますので、補助治療が必要になります。当然、手足末端の経穴を使います。また、症状の部位への巨刺も選択枝とありますし、最後には長鍼や大鍼、灸頭鍼なども局所へ使うことも考えられます。ここまでの内容は基礎Ⅰクラスの内容がしっかり身に付いていれば、「うんうん」とうなずけるはず。
では、基礎Ⅱクラスを終えた後ならどうなるか。まずは、主訴と症状から、足底、腰殿部の指標を確認しているはずです。「なぜ?」と思った人には応用クラスの受講は少し早いかなー。これらの指標の反応に合わせて、頚部の指標を確認します。指標の状態から治療法式の選択が重要になります。治療法式の選択により、治療に差がでます。ここまでの治療で、精気の虚が十分に補えなければ、補助治療が必要になります。補助治療を使うことだけを注目すると、基礎Ⅰと同じような治療内容ですが、治療方式の選択により、指標は絞りやすくなり、補助治療に差がでます。指標を絞れるか絞れないかは、過去の外傷の既往歴にも関係してきます。臨床を通してここまでわかってくると、いよいよ刺絡が必要だなとなってくるわけです。
ここから先は応用コースの内容となります。
でー、腰殿部の刺絡の説明で写真の絵を描いたというわけです。チャンチャン。
各講習会がいよいよ終わりを迎える時期となりました。応用コースも木曜日で終了。下北沢で簡単な打ち上げを予定してまーす。最近、受講生から来年の講習会の質問をよく受けます。積聚治療はシンプルで深い治療です。基礎がどれだけしっかり身についているかで、その後の講習会の理解も違ってきます。急がば回れではないですが、あせらずじっくりいきましょう。と、言っても先に進みたくなっちゃうんですけどねー。皆遠回りして気付いて、同じ思いをさせない為にこんなこというのですが(笑)。
講習会に参加していれば上手くなるというものではないことは、会長が一番言っていますからね。お互いにがんばりましょう。