今日の基礎集中
積聚治療で言うところの、精気の虚を確かめるための手段が、独特な脈の見方であり、今日のお腹の見方である。ということになります。積聚という、腹部に現れる、実反応のみに焦点を絞ることで、精気の動向について伺い知ることを可能にしているのです。
精気の虚に特化した診断方法であると言えます。
今日の臨床研修講座
私たちが開業し臨床する上で、一番の問題は、自分自身が時間をかけて作り上げてきた、思い込み、という難問です。
こうでなくては、鍼灸は効かない、であるとか、治療が効かないのは、正確に治療手順ができないからである、とか、
では、技術がしっかりと身に付けば、開業して、上手くいくのでしょうか？
答えは、否、です。
治療は、ある種のコミュニケーションの手段であると言えます。非常に優れた技術を持っていても、患者さんとの会話、もっと言えば、患者さんの体が、治療を通してこちらの意図を、それも正しく理解してくれなければ、思うような結果は、得られないのです。
どうすれば、こちらの思いが伝わるのか、手順や技術を習得した後に、身に付ける必要のある道具です。
多くの先輩鍼灸師が、ここでつまずいてきました。
優れた技術、優れた治療、があっても、伝えるすべをもたなければ、それは、
何も無いのと同じことなのです。
自分の居心地の良いところ、だけではコミュニケーション能力は、つかないのです。
自分に合ったところを探すより、合わせる力が、求められます。
何せ、自分に都合よく、効く人だけ集まる治療院は、存在しないからです。
開業することを目的とした、そんな練習をしています。