東京基礎Ⅰ土曜(初回)

昨日から基礎Ⅰ土曜講習会が始まりました。D先生の講習内容をまとめてブログにアップさせて頂きます助手のSです。14人の講習生の皆さん、12回一緒に頑張っていきましょう。

初回の講義は、ずばり「積聚治療」についての説明でした。世の中には、筋肉や神経をターゲットにしていたり、経絡や経穴を主眼に置いたり、蔵府の生理作用に着目したり、陰陽や五行のはたらきに注目したりといろんな治療法があります。そのどれもがそれぞれ違う診断方法、選穴、治療法を用いるのに治っていくのはなぜなのでしょうか。それは、どの治療法であろうと、患者さんの生命力が回復するから、と考えられます。積聚治療は、ずばりその生命力の低下を回復させることそのものを常に目的としている治療法です。生命力が回復したら結果として、筋肉のコリもほぐれるだろうし、経絡も整うだろうし、蔵府の生理作用もスムーズになるでしょうし、陰陽や五行のバランスもよくなるでしょうし、そして患者さんが求めているであろう主訴も変化していくでしょう。生命力が回復すること、精気の虚を補うこと、根源的な冷えを解消すること、これらすべてが同じことをさしています(他の治療法で使う「精気」や「冷え」の言葉と混同しないようにして下さいね)。

実際の治療手順としては、お腹の状態を把握して(積聚)、背中のツボを選んで治療していきます。気の偏りや滞りが強い場合は、基本治療に補助治療を加えていくこともあります。これから残りの11回で具体的な治療方法を学んでいきますから楽しみにしていてくださいね。

講義のあとは、D先生による積聚治療の流れのデモ、そしてお互い委中の刺入練習を行いました。痛くなく、短時間でうまく刺入できるようになると、鍼の刺入力はアップしていきます。その力は臨床での影響力にも比例するので、一番大切な基本練習です。押手の拇指と示指と刺手の小指で皮膚をはること、鍼柄で下に圧迫していくこと、そのすりおろす力は徐々に強くしていくこと、腹式呼吸をするといいこと、以上、刺入練習をうまくするためのD先生のヒントでした。次回、28日まで、みなさんいっぱい練習してきてくださいね。

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