2023年7月16日基礎1コース日曜日クラスの第6回の講習会が開かれました。
今回は基本治療の最後の手順となる、肩部治療がテーマです。
先ずは、肩部治療について高橋先生から説明がありました。
この肩部治療は、小林詔司先生の臨床経験の上で、治療後にいきなり立ち上がってもらうと眩暈を起こしたり、ふらついたりした患者さんがいたので、寝ている状態からいきなり立位にするのではなく、一度座位にして肩部治療をしてから治療を終えることとしたと解説されました。そして、実際には、左右の肩の圧痛や凝りが際立っているところを見つけて、健側に鍼をして、患側の緊張が緩むのを待って治療を終えると説明されました。
また、この肩部治療は妊婦には用いないこと、また、陽虚脈があるような生命力が極端に低下した患者にも用いないように注意されました。
この肩部治療ですが、私は積聚治療を始めた頃は、仰臥位から立位への一過程であると考えていましたが、臨床を重ねていくと、この手順が生命力回復のためにとても重要な手順であると実感するようになりました。実際に肩部治療で、完全には治らなかった主訴の痛みが取れたり、患者ののぼせた感覚がなくなったりすることも多いと感じます。
講義では続いて、高橋先生による基本治療の実技デモが行われました。
デモでは最初の脈拍数の測定や主訴の確認から始まって、ひとつ一つポイントを説明しながら、一連の手順を詳しく再確認して行きました。
講義の後は、基本治療の実技練習です。今回は肩部治療まで一気に治療を行い、終了後に高橋先生から取穴のチェックを受けるという形で行われました。
実技練習では、今回初めて積聚治療の講習会に参加された方も、だいぶ手際良く手順を進められていて、全ての基本治療を1時間以内で終了していました。
講義の終盤では、再診カルテの書き方について説明があり、記載の仕方、注意点などを詳しく説明されていました。
この積聚会の再診カルテですが、治療記録の必要事項を項目ごとに記載できるようにできていると思います。最初は経穴名や、指標の部位などの記載で戸惑うこともあるかと思いますが、慣れてくるとこのカルテの便利さが、よりわかってくるのではないかと思います。
前回まで何度もこのブログでお伝えしましたとおり、積聚治療は治療すればするほど、理解が深まると感じます。今回の講習会で基本治療の手順が全て説明されましたので、ご家族やお友達に実際に治療してみてください。そして、カルテに治療記録を記載してみてください。