2023年11月5日基礎1コース日曜日クラスの第8回の講習会が行われました。
今回も基本治療を通しで練習を行うことがテーマですが、まずは脈診の復習が行われました。
最初に脈診の指の当て方を再度説明され、支点となる母指は術者の手の大きさの違いがあるので、テキスト通りの陽池穴にこだわることはないが、示指中指薬指を含め脈診時の手の形が毎回同じになる場所にすること。
脈を触れる3指のうち示指を脈会である太淵の上に置き、いわゆる茎状突起の部分と中指を重ね、尺中に薬指を置くこと。脈は指関節を曲げずに伸ばし、指腹で診ること。と、説明がありました。
また、脈を診る順番は陽実脈、陰実脈、陰虚脈とすること。脈調整での太淵と大陵の選穴は、虚脈が3つ以上だったら大陵とすること、そして、虚脈のパターンは『積聚治療 気を動かし冷えを取る』(医道の日本)では基本的に5通りあるが、自分が診た脈でこのパターンに当てはまらないことがあれば、指の置き方や、寸関尺の触れる位置をもう一度確認した方が良いと説明されました。
その後、デモによる脈診の説明が行われ、特に指標となる孔最の触り方については細かく説明がなされ、その後、実際に受講生全員が順番にモデル患者の孔最を触れ、その触る位置や触れ方についてフィードバックがなされました。
脈診については、私も積聚治療を習い始めた頃は指の使い方や脈の感じ方に難しさを感じました。当時学生だったので、休み時間などに何人かの同級生に立ったまま脈を診させてもらい、次第にその感覚をつかんできた覚えがあります。積聚治療では脈診だけでなく腹診や指標の触れ方など独特なものがありますが、やはり何度も練習を重ねることが大切だと思います。
デモではその後、基本治療の最初の手順である指標の確認、そして、腹部接触鍼、脈診、脈調整までの手順でデモが行われ、それぞれの段階での重要ポイントをあらためて説明されました。
デモの後は受講生がペアになって、お互い基本治療の練習を行いました。今回は、お腹の積と背部治療での取穴を必ず高橋先生のチェックを受けるということでしたが、それだけでなく、受講生は指標の触り方や脈診、腹診だけでなく、腹部接触鍼の方法など、さまざまことを高橋先生に質問していました。
今回は前回から2ヶ月ぶりの講習会でしたが、ほぼ全員の方が1時間以内で基本治療を行い、カルテの記入まで終了していました。
最後に高橋先生から、腹診や、背部治療の取穴は概ねできている人が多いが、まだ細かな点で練習が必要なこと、特に取穴は人によって体格差があるので、たくさんの身体を触れて数をこなしていくことが大切だと話されていました。
先ほども述べましたが、私もたくさん練習させてもらい、そして開業してからは患者さんの人数が多くなるにつれ、脈診や腹診、背部治療の取穴感覚が身についてきたと感じています。
講習会も残り2回となりました。
講習会が終了してしまうと、先生に質問できるチャンスも少なくなりますので、最終回までにどんどん練習して、先生にどんどん質問してください。